インタビュー
2019.07.20

神戸から山の集落に移住。デザインで地域の力になれれば嬉しいです。

熊川宿に関わる人の視点を通じて、熊川宿の魅力を伝える連続インタビュー。

7月から菱屋の203号室に、熊川のお隣の集落、天増川(あますがわ)在住の千さんが入居されました。

ご夫婦で神戸から移住されてきた、デザイナーの千さん。まずは移住についてお尋ねしました。

 

 

---移住されて3年とのことですが、そもそも移住をされたきっかけは?

私自身、出身が神戸市の自然が多い地域で、山や自然がとても身近にある環境で育ちました。

そのため都会での仕事は楽しかったですが、いずれは自然の中で生活をしたいという田舎への強い想いがありました。

そんなときに夫婦でたまたま参加した高島市の移住ツアーで、主人の方が高島市への移住熱が上がってしまって(笑)、私はまだそのタイミングではないと感じていたのですが、後日参加したイベントで、高島市のものづくりに携わる方の暮らしを覗く機会があり、ここならデザイナーの自分でも仲間に入れるかもしれないと移住後の可能性を感じました。

またそのときにたまたま天増川の集落を訪れて、夫婦揃って「山の中のかくれ里」感を気に入り、ここに移住できたら素敵だなぁと本格的に移住を考えるようになりました。

 

---なるほど。ご夫婦揃って天増川を気に入られたのですね。移住に対して不安はありましたか?

都市部に住んでいた頃は、田舎へ移住しても受け入れてもらえないだろうと決めつけていた部分がありました。

でも色んな人と話していく中でオープンな地域なら受け入れてもらえる、という話を耳にすることもあり実際に自分たちで行ってみることにしたんです。

たまたま気に入った天増川は、外から来た人も受け入れてくれる場所だったので、本当にラッキーでしたね。

主人は現在パン屋をしておりまだ都市部におりますが、お店移転の準備が整い次第移住をしてくる予定です。

 

---千さんはデザイナーをされていますが、どのようなお仕事ですか?

大阪の文具メーカーに勤めた後に独立して、今は個人でやっています。

ありがたいことに、現在は高島市のお仕事にご縁をいただき、主に食品関連の事業者さんのプロダクトデザイン等をしています。

簡単にいうと他都市に向けた商品紹介のために、作り手の想いを上手く引き出してデザインを考えるのが役目で、パッケージ、ロゴ、グラフィックなど全てのデザインを担当しています。

 

---なるほど、デザイナーという響きから格好良いイメージが先行しますが、一番大切なのは作り手の想いをうまく引き出すことなんですね。

はい。私はクライアントさんの商品は心から素晴らしいものだと感じているのですが、地方では作り手側がその価値を客観視できておらず自己アピールが上手でない事が多いため、「みなさんそんなに謙虚にならずに、こんなに良いものだからもっと格好良くしましょう!」といつも言っています。

自分の熱意に、相手が嫌気がさしたらどうしよう・・と不安になる時もありますが、周りの皆さんが助けてくださり、受け入れて信頼をしてくださっているので、やってこれていると思っています。

全てはいただいたご縁のおかげだなぁと、感謝しています。

 

---どうして菱屋への入居を決められたのですか?

菱屋がクリエイティブな環境だと思い、作り手同士のご縁があったらいいなと思って入居を決めました。

プロダクトだけでなく、WEBなどもお願いしたい時があるのですが、何せお仕事を手伝って欲しくてもツテがないもので・・・(涙)

地方は都会と違ったやりがいも感じられる、本当に良い職場環境なのでぜひデザイナーさんにはもっともっと沢山来ていただきたいと思っています!

 

---田舎でもデザイナーさんの活躍の場は沢山あるのですね。

---最後に、千さんから見た熊川宿の魅力を教えてください!

すぐに道の駅で地のものや旬なものが手に入るので嬉しいです。

天増川の山の匂いとは違った、熊川宿ならではの匂いがあり、こんなに近いのに雰囲気も匂いも全然違うのが面白いと思っています。

ぜひ天増川とセットで遊びに来てください!

 

 

森下 千

Sen design & illustraion

 

<代表作品>

アレルノン食品

Web デザイン

パッケージ・グラフィックデザイン : 米マヨ、善玉菌の種、お米のヨーグルト・飲むヨーグルト手作りキット

 

パフェ専門店 Lamp/びわ湖のみえる丘

グラフィックデザイン(ディレクション 雨上株式會社 平井俊旭、メニューイラスト 新家史子)

 

次世代漬け物 10%I am

グラフィックデザイン

パッケージデザイン(ディレクション 雨上株式會社 平井俊旭)

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